診療前の準備をAIで短くする:翌日の予約患者の情報をまとめる「診療準備レポート」の使い方と注意点

診療前の準備をAIで短くする:翌日の予約患者の情報をまとめる「診療準備レポート」の使い方と注意点

AIニュース | 株式会社ロボワークス

診療前の準備にかかる時間

外来が始まる前に、前回のカルテ、届いている検査結果、紹介状、Web問診の回答を確認する。多くのクリニックで、院長や看護師が毎日行っている作業です。

この準備は欠かせませんが、次のような理由で負担になりやすい作業でもあります。

  • 情報が電子カルテ、検査システム、紙の紹介状、問診システムなどに分かれていて、患者さんごとに画面や書類を行き来する必要がある
  • 予約人数が多い日ほど確認量が増え、診療開始前や前日の終業後の時間を使いがち
  • 「前回の検査結果をまだ説明していない」「前回の申し送りがある」といった情報を、個人の記憶に頼って確認している

本記事では、この診療前の準備をAIで短くする方法の一つとして、「診療準備レポート」の考え方と、導入するときの手順や注意点を紹介します。

診療準備レポートとは

診療準備レポートは、翌日の予約患者さんごとに、診察前に確認したい情報をAIがA4程度の1枚にまとめる仕組みです。まとめる項目の例は次のとおりです。

  • 前回の受診内容(受診日、主な訴え、診察の要点)
  • まだ患者さんに説明していない検査結果
  • 継続している処方の内容
  • スタッフ間の申し送り事項
  • 予約時やWeb問診で届いている情報

レポートのイメージ(架空のデモデータ)

以下は説明のために作った架空のデモデータで、実在の患者さんや当社の導入事例ではありません。

  • 患者:デモ患者A(60代・男性)
  • 前回受診:高血圧の定期受診。家庭血圧の記録を持参するよう説明
  • 未説明の検査結果:前回採血の結果が到着済み(未説明)
  • 継続処方:降圧薬 1種類
  • 申し送り:前回、ふらつきの訴えあり。今回も確認する

このように要点が1枚にまとまっていると、診察前の確認がしやすくなり、説明漏れや聞き漏れに気づくきっかけになります。ただし、レポートはあくまで確認を助けるための「下書き」です。必要に応じて元のカルテや検査結果を見て判断することが前提になります。

今週の動向

【要出典確認】診療業務へのAI導入や医療情報の利活用に関する、公的機関・学会・業界団体の今週の発表(発表元、日付、URL)をここに記載します。内容は、出典を確認したうえで追記します。

導入の手順

① 対象にする情報の範囲を決める

最初からすべての情報をまとめようとせず、「前回の受診内容と未説明の検査結果だけ」など、範囲を絞って始めると運用しやすくなります。どの診療科、どの患者さんを対象にするかも決めておきます。

② 電子カルテや検査システムとの連携方法を確認する

レポートの元になる情報をどのように取り出すかは、お使いの電子カルテや検査システムによって変わります。データを書き出せるか、どの形式で連携できるかを、システムの提供元にも確認しておきましょう。

③ 少人数で試験運用する

いきなり全員で使い始めるのではなく、院長と看護師1〜2名など少人数で試し、レポートの見やすさや抜けやすい項目を確認します。この段階で、項目や並び順を自院に合わせて調整します。

④ 確認する人と手順を決める

誰が、いつ、どの画面でレポートを確認するかを決めておきます。内容に違和感があったときに元の記録へ戻って確かめる手順も、あわせて決めておくと安心です。

導入時の注意点

個人情報と院外へのデータ送信

診療準備レポートでは患者さんの診療情報を扱います。AIの処理のためにデータを院外(クラウドなど)へ送るのか、送る場合はどの情報をどこへ送るのかを確認してください。厚生労働省の「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」などを参考に、院内のルールを整えることも大切です。

AIの要約は抜けや誤りが起こりうる

AIの要約では、重要な情報が抜けたり、元の記録と異なる内容が書かれたりする可能性があります。レポートだけを見て判断せず、気になる点は元のカルテや検査結果で確認してください。

最終的な判断は医師が行う

レポートは診療の準備を助けるもので、診断や治療方針を決めるものではありません。診療に関する判断は、医師が行います。

医療機器の規制にあたるかの確認

ソフトウェアの使い方によっては、医薬品医療機器等法上の「プログラム医療機器」に該当するかの検討が必要になる場合があります。どの範囲の機能を使うのか、提供元と確認しておきましょう。

まとめ

診療前の準備は、日々の診療の質を支える大切な作業です。一方で、情報があちこちに分かれていることで負担が大きくなりがちです。診療準備レポートは、その確認作業を1枚にまとめて助ける方法の一つです。範囲を絞って小さく始め、確認の手順を決めたうえで使うことをおすすめします。

当社の「MedicalClaude 診療準備レポート」も、「AIはドラフトまで、確定は人間」という考え方で設計しています。導入の進め方や実際の画面を知りたい方は、参加費無料のオンラインセミナー(10月5日・12日・19日・26日(いずれも月曜)20:00〜21:00)や無料デモをご利用ください。

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