電子カルテAIで再診漏れ抽出|フォロー患者の見つけ方

診察の最後に「では3か月後にまた採血しましょう」と伝える。患者さんはうなずいて帰る。しかし半年後、その方の名前が予約一覧に出てこないことに気づく——外来では珍しくない光景です。重症化してから再受診となれば、患者にとっても、クリニックにとっても望ましい結果ではありません。
電子カルテAIで「フォロー漏れ」を抽出するという発想
再診の間隔が空いた患者を探す作業は、本来なら電子カルテのデータを突き合わせれば機械的に判定できます。ところが実際には、予約システムと受診履歴、検査履歴、処方履歴がそれぞれ別の画面に分かれており、手作業で照合すると1人あたり数分かかる。だから後回しになります。
ここがAIの出番です。電子カルテに蓄積されたデータを条件に沿って読み取り、「本来なら来院しているはずなのに、来院記録が途切れている患者」の候補リストを作る。判断するのは医師ですが、候補を並べるところまでは自動化できます。
抽出条件は医師が決める — 3つの切り口
闇雲にリストを作ると「引っ越した人」「他院へ移った人」まで混ざり、確認作業が膨らみます。条件は診療科の実情に合わせて絞り込みます。
- 定期処方が途切れている:降圧薬・糖尿病薬などの継続処方があり、最終処方の日数を過ぎても受診記録がない
- 検査の再検予定が実施されていない:前回検査で要再検の所見があり、カルテに次回検査の記載があるのに実施履歴がない
- 紹介・精査の結果が戻っていない:他院へ紹介したが返書の記録がなく、その後の受診もない
この3つに絞るだけでも、リストの精度は大きく上がります。除外条件(転院の記載あり、死亡転帰、本人の申し出で終診など)を最初に定義しておくことも同じくらい重要です。
「候補」と「確定」を分ける
AIが出すのはあくまで候補です。当社のシステムでも確定操作は必ず人間が承認する設計を取っています。リストを見た医師が「この方は連絡が必要」「この方は不要」と印をつけ、そこで初めて次の行動に移る。この一段があるかないかで、現場の安心感はまったく違います。
抽出リストを診療に戻す院内の動き
リストを作っただけでは何も変わりません。月初に抽出 → 医師が15分で確認 → 看護師・受付が次回来院時の声かけ対象として控えておく、という流れまで決めて初めて運用になります。電話をかけるかどうかは患者との関係性によるため、まずは「次に来院したときに必ず声をかける」という低負荷な形から始めるクリニックが多い印象です。診療準備の考え方は診療準備カテゴリの記事もあわせてご覧ください。
個人情報と安全管理の線引き
患者データを扱う以上、利用目的・取扱い範囲・保存期間を院内で文書化し、医療情報システムの安全管理ガイドラインに沿って運用することが前提です。出力するリストに氏名を載せるか患者IDのみにするか、誰が閲覧できるかも、最初に決めておきます。
なお当社サイトの計測では、検索クエリ「カルテ入力 ai」で平均掲載順位2.3位と表示されており、カルテデータの活用に関心を持つ医療機関が確実に増えていることがうかがえます。実際の画面での動きをご覧になりたい場合は、無料オンラインセミナー(10/5・10/12・10/19・10/26 の月曜20:00〜21:00、オンライン(Zoom)、参加費無料、60分、各回同一内容、アーカイブ配信なし)でAIでの電子カルテデータ活用の実演をご覧いただけます。導入費用は業務範囲や体制により異なるため、個別にお見積りいたします。
よくある質問
Q. フォロー漏れの抽出はどのくらいの頻度で回すのが現実的ですか
月1回が現実的です。月初に前月分をまとめて抽出し、外来の落ち着く時間帯に医師が15分で確認する形なら、通常診療を止めずに続けられます。
Q. 抽出したリストから患者へ連絡してもよいのでしょうか
連絡の可否と方法は医師が個別に判断します。AIはあくまで候補の抽出までとし、誰にどう連絡するかはカルテの記載と本人の同意状況を確認したうえで決めてください。
Q. 電子カルテのデータをAIに渡すとき個人情報はどう扱いますか
院内で扱う範囲・利用目的・保存期間を明文化し、医療情報システムの安全管理ガイドラインに沿って運用します。出力物に氏名を残さない設計も有効です。
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